こんにちは。
8か月後にはゲストハウスオーナー、ぶーです。
先日、こんなタイトルのブログを書きました。
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ブログの内容を一言で表すと、
「ゲストハウス開業にあたって、最大の課題は『家族』と『ゲストハウス』へのエネルギー配分だ」
です。
家族とゲストハウス。
当然ながらどちらも大切です。
両方とも大切だからこそ、その時々で自分のエネルギー(時間、集中力、精神力)をどう配分するかと考えていました。
ただこの「上限のあるエネルギーをどう配分するか」という課題の背後には、
「家族とゲストハウス、どちらを大切にすべきか」という問いがあったのではないかと気づきました。
そしてこの問いの立て方が間違っていたのではないかと。
ゲストハウス黒島のコンセプトを考えるために読んでいた本が気づかせてくれました。
家族かゲストハウスか。問いの立て方が間違っていた
「コンセプトの教科書」という本に、こんな記載がありました。
ビジネスシーンで与えられる問いの多くは、切実な問題に向き合う現実的なものです。それ自体は間違ったことではありませんが、目先の問いにばかり気を取られてしまうと、視点を広げられなくなってしまう可能性があります。ときには、現実の先にある「理想」を問いかけてみましょう。
出典:コンセプトの教科書 細田 高広 氏 著
そして具体例として次の事例が挙げられていました。
1980年代、哲学の博士号を持つアンドレアス・ハイネッケはドイツのラジオ局で働いていました。ある日、交通事故に遭って失明した元社員が自分の部下として復帰します。「どうすれば視覚に障害がある人でもストレスなく仕事ができるか?」を考えていたハイネッケでしたが、一緒に仕事をするうちに、自分が立てた問いがあまりにも後ろ向きであることに気がつくのです。そして現実的な目標のもっと先にある、理想を問うべきだと考えるようになりました。それは「視覚障害者が強みを発揮できる職場環境はどのようにつくれるか?」というものです。
現実の問い:視覚障害者がストレスなく仕事ができる環境は?
理想の問い:視覚障害者が強みを発揮できる環境は?
この問いから生まれたのが「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」です。照度ゼロの空間で、資格以外の感覚で対話するというこのエンターテイメントは、暗闇の中を自由に行き来する視覚障害者のスタッフがいなければ決して成立しません。取り組みはいまや40カ国以上に広がり900万人以上が体験する世界的コンテンツになりました。
出典:コンセプトの教科書 細田 高広 氏 著
この文章に触れたとき、思ったのです。
自分が行き詰まる度に無意識で考えていた「家族かゲストハウスか」の問いがあまりにも現実的で奥行きのないものだったのではないかと。
「私と仕事、どっちが大事なの!?」と、彼女が彼氏に投げかけるのと同じです(笑
どっちも大切なんだけれど、振り分けるエネルギーが足りないから理想の現実が作れていない。
だからそもそもこの問いに答えなどないのです。
「どっちも大事だよ」とバツが悪そうに彼氏は返事をし、また理想とかけ離れた現実に戻っていくだけ。
まさにパイの奪い合い。
家族も幸せでゲストハウスもうまくいく。理想の問いとは?
ではボクが立てる“理想の問い”とはどんなものだろう。
理想の問い:繁盛すればするほど、家族が幸せになるゲストハウス事業とは?
こう考えてみました。
今は答えを持ち合わせていません。
この問いを常に自分に投げかけていきます。
そして妻にも理想の問いを共有し、一緒にアイデアを出してもらうようお願いしてみます。
ボクは家族とゲストハウス事業へのエネルギー配分で行き詰まるたび、心の中で妻に願っていました。
「ゲストハウス事業の成功が家族の幸せにつながる」と考えてほしい、と。
でも、これじゃあいけないのです。
変えようとすべきは人ではなく自分。
ボクが先に「家族の幸せがゲストハウス事業の成功につながる」と信じ、行動に落とし込む必要があるのです。
そもそも家族の幸せとゲストハウス事業の成功は車の両輪のようなもの。
家に帰れば妻と娘が笑顔で待ってくれていると思えばこそ、ボクはゲストハウス黒島を頑張れるし、
ボクがゲストハウス黒島で自分の人生を生きてこそ、良き夫、良き父として家族の幸せに貢献できる。
どちらかが大きくても、どちらかが小さくてもいけない。
両方が等しく大きくなるからこそ、乗り越えられる障害も小石から段差へと大きくなるんじゃないかなと。
最後に。現状も否定しない。
より幸せに、もっと幸せに!
前を見据えて頑張る時に注意しなきゃいけないと思っていることが一つありまして。
それは「現状を否定しない」ということ。
理想を求めるがあまり、今を否定しちゃうとツラくなる経験は実践済みです(笑
今だってボクはとっても幸せ。
自分の夢を精一杯追いかけ、最高に可愛い娘の仕草に、優しい妻と目を合わせ笑う。
今ある幸せもしっかり味わいつつ、より高みへ。
オーナーから滲み出る幸せがゲストまで幸せにする、そんなゲストハウス黒島になればいいなぁと。
ということでまた、ゲストハウス事業において今月最も集中すべきことに取り組みます。
ゲストハウス黒島のコンセプトづくりです。
ゲストハウス黒島を最高の宿にする。
家族の幸せとともに。
バイぶ〜