こんにちは、ぶーです。
海辺でカッコつける写真が多少目に障ったかもですが、許してください。
海の中に入ると波に遊ばれるだけでカッコいいところはひとつもないので、海から上がってから精一杯カッコつけただけです。
「金沢100人カイギ」の話をします。
「金沢100人カイギ」にゲストとしてお呼びいただき、10分間お話する機会をいただきました。
コロナ対策もあり、登壇者は各回5人のオンライン開催。
ボクが参加したのは第3回目でした。
しばらく日が経ってしまったのですが、当日お話しさせていただいた内容をまとめておきます。
(というのはウソで、ホントは当日緊張して喋れなくなると思い用意してた原稿を整えて今さらアップするという。。。)
内容を一言でまとめると、
「仕事がイヤになって色々考えた結果、能登に移住してもうひと頑張りしてみよう!」
という結論に行き着いた、という話です。
以下、当日お話した内容です!
はじめに
最初に、今日ボクが10分間でお話させていただくことを一言にまとめると、
「働くことにつまづいた地方公務員が、自分自身に対し『本当はどんな生き方をしたいか』と問い続けた1年間の歩みと、これから」
です。
役に立つ話はできません。
あぁ、こんな人もいるんだなぁと聞いてもらえると嬉しいです。
地方公務員として働いた10年
もともとボクは、採用試験で面接官に志望動機を聞かれたとき、「自分の身の回りの人を幸せにできる仕事がしたい」と答えるくらいには青臭い青年でした。
無事採用され、一生懸命働いて、いっときは「エラくなったらいい仕事するぞ〜」くらいに意気込んでいたのが懐かしいです。
ですが働いて10年がたち、なんとなく自治体の仕事の全体像や自分の将来像が見えてきた頃、ボクは公務員を辞めたいと思うほどに落ち込んでしまったのです。
地方公務員として働くことにつまづいて、それから
ボクが働くことにつまづいてしまった理由を考えると、次の3つかなぁと思います。
・自分の仕事が誰かの笑顔を生んでいると実感が持てなくなった
・ほどほどに仕事をこなす、という自分の姿勢に折り合いがつけられなくなった
・平日に晴れて土日に雨が降ると毎回「もー無理!」ってなった
だんだんと職場でも無気力になり、このままじゃマズいと思い「これからどう生きたいか」を模索するようになりました。
自分なりの生き方を探し歩いた日々
友人の勧めもあってボクはブログを書き始め、本を読み漁り、憧れる生き方をしている人を訪ね歩きました。
最初はすっごく楽しかったのを覚えています。
「これから自分は何でもできる!」と無敵状態になり、まるでマリオがスターをとったときのようでした。
でも時が経つにつれ、出会った人の成功談やSNS上で見かけるすごい人たちと自分を比べ、
「自分だけが取り残されているのでは」
焦るようになったんです。
「自分が本当にやりたいことは何なのか」と自分に語りかけていたはずなのに、方向性が定まらない状態がツラくて、「何かを成し遂げなきゃ!」と自分を追い詰め、だんだんと苦しくなってしまいました。
焦りもあったんだと思います。
人前で「シェアハウス作ります」と宣言してみたものの、結局途中でエネルギー切れになり、
「本当にこれは自分がやりたかったことなのか?」
と自問自答しつつ、
「宣言を撤回すると人から見放されるのでは?」
と葛藤して消耗した時期もありました。
そんなボクの状態を見た両親は、ボクがずっと鬱の一歩手前をさまよっているのではと心配していたそうです。
本当にやりたいことに気づく
自分でも自分の心が限界に近いと知ったボクは、大好きだった自然遊びを生活の中に取り戻そうとしました。
・彼女と能登へキャンプに行った
・尊敬する先輩とサーフィンに行った
・友人のシェアハウスで釣った魚を振舞って喜んでもらった
すると不思議なもので、いくら頭で考えても腹落ち感が出なかった「これからの生き方」に自分なりの答えが見つかったのです。
「自分の大好きな遊びを通して、周りの人が笑顔になる生き方」がしたい、と。
ボクは気づきました。
自分がどんな生き方をしたいかなんて、頭で考えても分からない。
ふとした瞬間に気づくものだと。
能登に移住したいと思うように
自然遊びを生活の中に取り戻すに連れ、ボクは大好きな能登に住みたいと考えるようになりました。
能登に住みたいと思った理由はいくつかあります。
・自然遊びに最高の場所(そもそも毎週通ってた)
・人と人の繋がりが濃い(お金によらない小さな経済圏)
・田舎はチャンスが転がっている(余っている資源×オンライン)
移住を考え始めてからというもの、ボクは能登に暮らす人との繋がりを求めました。
以前はボクにとって能登といえば「釣りに行く場所」だったのですが、民宿オーナーさんや移住者さん、酒屋さんなど、人から人へと紹介されて繋がりが増えるにつれ、地域で暮らす人々の顔が見えるようになりました。
すると不思議なことに、公務員の仕事が届く先が少しずつ想像できるようになりました。
「公務員として楽しく働くことができるか、能登で試してみたい」
いつしかそう思うようになっていたのです。
「業務内容は問いません。どうかボクを能登へ移してください」と面談で上司に伝えた
ボクは人事面談で上司に言いました。
「能登で一般職のボクが就けるポジションが少ないことは分かっています。業務内容は問いません。どうかボクを能登へ移してください。業務にはもちろんしっかり取り組みます。その上で、平日の夜や週末に自分のやりたいこと、地域と関わることにチャレンジしてみたいんです。」
ボクは能登に住んだらこんなことをしてみたいと思います。
・週末ゲストハウス(地域の方々、移住希望の方々、友達の交流の場)
・農業や漁業に関わりながら、お金への依存度を下げた生活の実践
・子どもや親子に自然遊びを教えたい(釣り、シュノーケル、サーフィン)
ボクは自分の仕事が届く先が見えなくなって、一度は「公務員を辞めたい」と思っていました。
でも1年以上をかけて自分がやりたいことは何かと考えた結果、地域に入って人との繋がりの中で生きる上で公務員は一つの選択肢かな、捨てたもんじゃないのかなって思えるようになったんです。
自分にとっての理想の生き方を求めつつ、その手段としての働き方が公務員なのか、そうでないのか、ゆっくりと向き合っていこうと思います。
夏は能登、冬は雪山の生活へ
能登が好きで好きでたまらないボクですが、ただ一つだけ能登暮らしに足りないものがあります。
雪山です。
スノーボードが大好きなボクにとって、雪山が遠いのは死活問題。
将来的には「夏は能登、冬は雪山」の生活を実現したいと考えています。
ハードルがたくさんあるのは分かっています。
・子育てはや教育はどうするの?
・仕事はどうするの?
・住む場所は?
数々の疑問に対し、今は答えを持ち合わせていませんが、いつかは実現したいと思っています。
最後に
自分が一番落ち込んでツラかった時期に、ずっとそばで支えてくれた彼女がいて、その彼女ともうすぐ結婚する予定です。
彼女や家族、友達や地域の方々。。。
「夏は能登、冬は雪山」なんてワガママを言っていますが、自分の大好きな遊びや能登での暮らしをとおして、自分の周りの人が笑顔になるような生き方を探りたいと思います。
お聴きいただきどうもありがとうございました。
「金沢100人カイギ」を終えて
改めてボクは「金沢100人カイギ」向きじゃなかったなぁと思います。
他の登壇者の方々は輝かしい実績や素敵な取り組みについてお話しされていたので(笑)
でも登壇者の発表が終わった後のブレイクアウト(登壇者ごとに部屋を分かれて、視聴者さんが「話したい」と思った登壇者の部屋に入ること)では、ボクと同じように働き方に悩む方が涙ながらに想いを語ってくれたり、
「金沢100人カイギ」の後日には、「いろいろ考えさせられて夜も眠れなかった」とのコメントが寄せられたと主催者の方から聞きました。
登壇する前は「ボクの悩み話なんて聞きたい人いるのかなぁ」と思っていましたし、一度はお断りした経緯もあったんです。
でもボクと同じように悩みや葛藤を抱えながらも、一生懸命働く方がいるんだなぁと思うとボク自身とても励まされました。
主催者の方と当日お聞きいただいた方、そしてここまで読んでいただいた方に改めて感謝です。
ありがとうございます。
ちなみに、「彼女」は「奥さん」になりました。
バイぶ〜