こんにちは、ぶーです。
「空き家シェアハウス化プロジェクト」を断念することにしました。
ちょっとでも期待したり、ワクワクを感じてくれていた方がいたら、ごめんなさい!!!
(ほとんどの方が「え、そんなことやってたの?」という感じだとは思いますが。。。)
「空き家シェアハウス化プロジェクト」とは
当ブログ(遊び人ブログ)管理人のボクが2020年1月に「よんなな北陸会」で宣言した、空き家をDIYして「お金がなくても夢に挑戦できる居場所」を作ろうという試み。
きっかけは友人が石川県能登半島に作ったシェアハウスをシンプルに「いいなぁ」と思ったこと。シェアハウスを作るメンバーも、入居予定者も、物件も、費用も、すべて白紙のゼロスタートで打ち上げたプロジェクトです。
プロジェクト中止と言っても、実際は物件も決められず、人を巻き込むこともできなかったんです。その意味では、スタートすらさせられなかったというのが実際のところ。
自分の行動力のなさとか、多くの人の前でした宣言を取り下げる移ろいやすさとか。
恥ずかしさや悔しさが渦巻き、なかなか今回の報告を記事にすることができませんでした。
(プロジェクトの宣言をした時、とある学生さんが「大人はすぐに事情の変化とかで手のひらを返す。僕はもうこれ以上大人にがっかりしたくないんです」とボクの目をまっすぐに見つめて言ってくれたのを覚えています。ごめんなさい。生きている間に埋め合わせはします)
でもまた小さな一歩を踏み出すために、この記事で一区切りをつけたいと思います。
この記事では
・プロジェクトのためにやったこと
・プロジェクトを断念した2つの理由
・挫折したボクが見た一筋の光。「リバ邸金澤、一緒に作らない??」
の順にお話させてください。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
「空き家DIYシェアハウス化プロジェクト」のためにやったこと
結果としてプロジェクトは断念するのですが、プロジェクトを進める過程では本当に素晴らしい出会いがあったり、心優しい方から手を差し伸べてもらったりしました。
ボクと関わってくれた方、励ましてくれた方、本当にありがとうございます。
ではプロジェクトのためにやったことについて、簡単にお話させてください。
石川県穴水町「ほくほく邸」で空き家DIY体験
何はともあれ経験を積もうということで、穴水町でシェアハウス開業に向けて空き家DIYに取り組んでいた「ほくほくさん&しのさん」のもとに修行へ行ってきました。
材料の準備から設計まで、全部ほくほくさんにお膳立てしてもらっての床張り替えDIYでしたが、何事もやってみるの大事!
次は自分でもできそうな気になりました。
当日の様子はこちら>>>畳からカーペット敷きへ。床のDIYをお手伝いしました。
ほくほく邸は4月にオープンし、ほぼ常に満室で稼働しているようです。
自分もお手伝いさせてもらったシェアハウスで誰かの笑顔が生まれていると思うと嬉しいなぁ。
あっ、ちなみに11月以降は部屋に空きが出たと聞きました。
秋以降の能登はアオリイカや脂の乗った魚が旬の時期。
気になる方はぜひ一度ほくほくさんに連絡してみてくださいねっ!
奥能登のシェアハウス「ほくほく邸」【11月の入居者募集中】
・スーツケース1つで田舎暮らし体験
・Wi-Fi光熱費込「3.3万円/月」
・未経験者向けリモートワーク講座も実施中田舎移住希望者はもちろん、作業に集中したいWeb系の方にもおすすめですぞ!
詳しくはこちらからhttps://t.co/xLwm3lvgdX pic.twitter.com/mOagd43NgC
— ほくと@田舎体験シェアハウス「ほくほく邸」 (@hokuhokuto1) September 16, 2020
シェアハウス経営をされる方のお誘いで見学&勉強
ボクが進めるプロジェクトを聞きつけ、金沢市内でシェアハウス経営をされている方から連絡がありました。
「ぶーさんのブログ見ました。ピュアな人は好きです。良かったらうちのシェアハウス、見学に来ませんか?」
嬉しいお誘いに導かれるまま訪れたシェアハウス。
おしゃれすぎる内装に圧倒され(これ作るのは無理だわと思い)ながら、消防設備や内装などのどこをDIYして、どこをプロに任せるとコストカットできるか教えていただきました。
関連記事>>>金沢市兼六園近くのシェアハウス「ザシェアーズ兼六」の魅力と格安家賃の秘密
DIY可能な空き家探し
床の張り替えをお手伝いし、すでにシェアハウス経営されている方との繋がりもできて。
「これ、イケるわ」と根拠のない自信に満ちていたボクは早速物件探しに取り掛かりました。
しかし。。。
物件探しは難航しました(そりゃそうだ)。
ボクがプロジェクトで使う空き家に求めた条件は次の3つ。
・DIY可能なこと
・賃貸できること
・大規模な改修を必要としないこと
まず3つの条件に当てはまる物件を取り扱う不動産屋さんはありませんでした。
中古の一軒家を賃貸するケースはいくらでもあったのですが、普通に賃貸に出されているキレイな中古物件は、プロジェクトのイメージとは違います。
現状復帰できる程度のDIY(壁に穴を開けない、色塗らないとか)をする程度だと面白くないなぁと。
ボクがイメージしたのは、空き家バンクに載っているような「The空き家」みたいなやつです。
(写真はイメージです)
ということで金沢市の空き家バンクももちろん確認してみたのですが、そもそも掲載数が20件程度と少なくうえに賃貸は1〜2件。
「一応見るだけ見とくか」
と思い売買物件を見ると1,000万円〜がほとんど。
ボクの貯金を全額はたけば買える物件が1つだけあったのですが。。。
いや、そういうことじゃないよなと。
私費をつぎ込んで、それを回収すべく普通に家賃設定したらそりゃプロジェクトとかじゃなく、ただの不動産経営だわと(笑
まぁ不動産屋さんや空き家バンクは最初から当てにしてないので想定内。
地域を歩いて空き家を見つけ、大家さんにプレゼンするか!と意気込んでいました。
棚からぼた餅!?空き家の内見、家賃交渉の末に。。。
と、ちょうどそのタイミングでシェアハウス業を営むボクの友人から連絡が。
「おれんとこに『シェアハウスとして活用して欲しい』って空き家の話が来たけど、今手一杯だからぶー、お前どう?」とのこと。
「キタァ!」
このタイミングで物件の紹介とは。しかも間取りも文句なしに良さそう。
実際に内見してみました。
交通の便と水回りの老朽化には難があるものの、家賃の折り合いさえつけばイケる!
と大家さんとの交渉に入りました。
とりあえずはボクが住んでいるアパートを引き払い、空き家の中でテント泊生活でもしながら掃除するか〜くらいの考えで、アパートの家賃とほぼ同額を提示してみました。
すると。。。
。。。
返事なし。
まぢすか。
安かったですか。ごめんなさい。
一応確認のメールも再度入れてみたのですが、返事なし。
買い手も数年見つからず、放置するだけなら「お金払って片付けと掃除と管理してくれる人(=ボク)」に貸しておくってのは悪い話じゃないと思ったんだけどなぁ。。。
後輩からまさかの「家、使ってください!」しかし。。。
落ち込むボクの元へと今度は親しい後輩から連絡が。
「ボクのばあちゃんが生前住んでた家、よかったら使ってください!」
まぢすか。泣くぞ。後輩よ。
今度は家賃もタダ同然でいいという話だったので、勇み足で内見へ。
ゲストハウスを経営する友人に紹介してもらった建築士さんにも来ていただきました。
ところが家の中へと入り2階に上がってみると、なんとなく頭がボーっとする感じが。
霊的な何かか???
なんて人の家で不謹慎なことを考えていると、建築士さんが一言。
「あ〜、結構このお家“不陸”がスゴいですねぇ」
ボクもこのとき初めて知ったのですが、古い木造家屋って長い年月をかけて歪むらしいんですね。
歪みが大きくなって、床が傾いた状態を「不陸(ふりく)」と言うんだそうです。
確かに立っているだけで少し車酔いしたような感覚になってくる。
ここに人が住むのは無理だなと思い、
「直すとしたらどれくらいの費用が必要ですか?」
と建築士さんに尋ねると、
「家をジャッキアップしての修理になるんで数百万はかかりますね」
とのこと。
やっと見つかった物件も、片付けや掃除だけすれば住めるってわけじゃないんだなぁ。
完全に甘くみてたことを反省した頃、コロナショックが世界を包みました。
いったん落ち着いてプロジェクトの今後を考えるいい機会。
色々と葛藤はありましたが、決めました。
「諦めよう」
「空き家DIYシェアハウス化プロジェクト」を断念した2つの理由
コロナのせいで。。。
と言うつもりは毛頭ありません。
ボクがプロジェクトを断念した理由は次の2つです。
・「ハコかヒトか」問題
・能登住みたくなっちゃった
もうすでに身勝手な匂いがプンプンしててすみません。
プロジェクト断念の理由①「ハコかヒトか」ボクの勇気の問題
やっぱり空き家って必ず何かしらの問題があって、片付けや掃除だけすればいいってモンじゃないんですね。
水回りの修繕や不陸の修理といった、まとまったお金がかかる工事が必要になる。
お金がかかるとなると当然、その資金をどうやって調達するか、となるわけです。
資金調達は例えば、クラウドファンディングに挑戦するとか、ボク含め何人かの大人で出資してシェアハウスの家賃収入で弁済していくとか、方法がないわけではありません。
ただ資金調達に向けて動いていくには、ボク1人が騒いでいるだけではダメで、やっぱりプロジェクトを動かしていく仲間が必要になります(出資者を募るのに実態のないプロジェクトじゃダメ。そもそも公務員個人がクラウドファンディングするのは法的に難ありらしいし)。
ハコ(物件)の確保には費用が必要。
費用の確保にはヒト(プロジェクト参加者)が必要。
ハコが決まらない状態でヒトを集める方法もあったのかもしれませんが、ボクにはその声を上げる勇気がありませんでした。
プロジェクト断念の理由②能登に住みたくなっちゃった
もうこれは。。。
ホント自分勝手ですみませんって話なんですけどね。。。
「あ、能登に住もう」
となりまして。
というのも金沢で実際に物件を探してみて思ったことは一つ。
「高いな」です。
一見ボロボロに見える空き家も軽く1,000万円を超える値段がついてくる。
シェアハウスを作るために物件探しをしていると、「自分がこの値段でこの家に住みたいか」という視点が自然と芽生えてきます。
金沢の街はもちろん好きなんですが、家の値段の相場を能登と比較すると、ボクの肌感で金沢は能登の3〜4倍くらい。
もともとボクは能登が大好きで、冬以外は月3回くらい通っています。
金沢に住んで能登に通うか。
能登に住んで金沢に通うか。
金沢と能登、どちらでより多くの時間を過ごしたいか。
そう考えたとき、
「能登、住めばよくない??」
自分の心の中から声が聞こえました。
金沢に根を張りボクが中心となってシェアハウスを作るより、能登に住みたい。
たくさんの人を巻き込んでいない今ならまだ引き返せる。
そう思ったのです。
プロジェクトを諦めたボクに友人から連絡が。「リバ邸金澤、一緒に作らない?」
ボクは2つの理由から「空き家DIYしてシェアハウス作るプロジェクト」を諦めました。
・物件が見つかっていない状態で人集めする勇気がなかった
・金沢に根を張り継続的にシェアハウスづくりをすることにためらいが出た
でも人が集まる居場所づくりや、夢に挑戦するために生活コストを抑えられる環境づくりはしたいと思っていたところ。
そんな折、今度は中学時代の同級生から連絡が。
ボクにブログを始めるきっかけをくれた、ぼりくんからです。
「金沢にリバ邸(※)を作ろうとする動きがあるんやけど、一緒にどう?」
(※リバ邸=全国展開するシェアハウス)
まぢか。
しかも物件のオーナーは既に決まっていて、そのオーナー自ら住むことができないから盛り上げてくれる人が欲しいとのこと。
このタイミングで、こんな話、ある???(←心の声)
・物件は用意されていて
・金沢に拠点を置き続けなくとも関わっていける
ボクがシェアハウス作りを諦めた2つの理由がクリアされた状態でお誘いの声がかかったのです。
「マジ!?やる!!!」
ためらう理由はありませんでした。
まとめ
長くなりました。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
多くの人を巻き込む前にプロジェクトは取り下げましたが、ボクに関わってくださった方々には本当に感謝の気持ちしかありません。
またいつかどこかで関わるとき、恩返しできるよう経験を積み学んでいきます。
ありがとうございました!!!
「リバ邸金澤」を作る取り組みも引き続きブログに綴っていきます。
これからもよろしくお願いします。
バイぶ〜