ゲストハウス

「みなとやゲストハウス」から学んだ5つのこと(前編)

こんにちは、ぶーです。

長崎県の壱岐島にある「みなとやゲストハウス」に行ってきました。

 

きっかけはゲストハウスづくりの構想段階で煮詰まったこと。

あれもやりたい、これもやりたい、けど体も時間もお金も宿のスペースも足りない。どうすれば!?!?

と迷走し始めたので、旅に出たのです。

 

>>>関連記事:ゲストハウスづくり。訳が分からなくなったので、旅に出てみた

 

正直不安はありました。

GWという大切なまとまった時間を、行ったこともないゲストハウスへ行くために使って良いのか。本当はただ遊びに行きたいだけじゃないのか自分!?(←まぁ、これは今でも否定できんwww)

 

「理想のゲストハウス」を心で感じ、迷いをなくそう。

大義名分を引っ提げたボクは、文字通り陸・海・空を制して片道12時間、みなとやゲストハウスへ「会ったこともないのに片想い」状態で行ってきました。

 

結果、予想を300%上回る素晴らしい経験・出会い・インスピレーションっっっ!に恵まれたのでこのブログ記事を書いてます。

 

「みなとやゲストハウス」に学ぼうと決めた理由

 

会ったこともないのに片想い。

なぜボクは、みなとやゲストハウスへ行ったこともないのに恋焦がれるまでに「ここだっ!!!」と思えたのか。

それは、みなとやゲストハウスにはボクがゲストハウス運営を通してやりたいことの全てが、ホント全てが!!!(←うるさいw)ギュッと詰まっているように感じたからです。

【みなとやゲストハウスに学ぼうと思った理由】

・大きなテーブルをゲストが囲み、オーナー手作りの料理を大皿で提供

・釣り師のオーナーさんと海女の女将さんが自ら食材調達

・海系に特化したアクティビティを提供

・近隣に空き店舗を改修した食堂も運営

・空き家を活用したまちづくりにも参画

さらには「十字路の角地で木造瓦葺き2階建の物件を改修して運営」という条件がドンピシャでボクのゲストハウス用物件と一致していたのです。

十字路は地理的に「交流」をイメージさせるし、

木造瓦葺き2階建という共通項は、改修や間取りの参考にできそうだなと。

 

さらに加えて言うと、もう何というか。。。

楽しい匂いと美味しい匂いがプンプン漂ってきてたんですよね。

能登まで(笑

 

「みなとやゲストハウス」に到着

来ちゃった。

壱岐まで来ちゃった。

HP作るとか、事業計画練り込むとか、ブログ書くとか、やらなきゃと思ってたことを全部能登に置いて。。。

12時間かけて来ちゃった。

フェリーを降り、島に到着した途端、急に不安が襲ってきました。

 

実はオーナーさん、めっちゃ無愛想だったらどうしよ??

女将さん、めっちゃ怖い人だったらどうしよ??

1000年の恋(←実際には3日ほど)が一瞬で冷めたらどうしよ??

 

こんな不安を抱えながらもボクはついに、みなとやゲストハウスに到着しました。

 

そして。。。

次の日にはこうなってました(笑

オーナーさんデザインのTシャツを着て、オーナーさんが経営する「チリトリ自由食堂」で買ったギョサンを履き、次の日にはもう1枚同じTシャツを買うという。。。

 

「会ったこともないのに片想い」 は「完全にドストライクで大好き」に。

能登まで漂っていた楽しそうで美味しそうな匂いは、やはりみなとやゲストハウス発信のものだったようです。

 

「みなとやゲストハウス」から学んだ5つのこと

さて、ボクはみなとやゲストハウスから何を学んだのか。

これ以降のアウトプットに、ボクの旅が「学び」だったのか「単なる遊び」だったのか、その真価が問われます(笑

 

「みなとやゲストハウス」から学んだこと①

学びその1。

最初からすべてを作りこむ必要はないということ。

これはオーナーさんから直接いただいたアドバイスです。

 

ボクはゲストハウスづくりにあまりにも多くの夢をぶつけすぎて、どこからどう手をつけて良いのか分からなくなっていました。

 【ゲストハウスで実現したいこと(ごく一部を抜粋w)

・自分で調達した食材で作った料理を食べてもらいたい

・ゲスト同士がワイワイ料理することで仲良くなってもらえたら

・バーやカフェも併設してゲストとじっくり話す時間を持ちたい

・海のアクティビティもゲストと一緒に楽しみたい

また、ゲストハウスのHPを作ろうと思った際は「結局のところ何推しなのか分からなくなる」状態にも陥っていました。コンセプトが定まらない状態ですね。

 

このことをオーナーさんに相談すると、

「初めっから完璧を目指さなくて良いと思うよ。ウチだってこの感じになったの3年前だもん。ん?4年前?5年前?いつだっけか?」

とのお返事。いつから今の形になったのか、本人が忘れるくらいに自然と、落ち着くべきところへ落ち着いていったという感じでした。

このアドバイスでボクは肩の荷がスッと降りた気持ちになりました。

ゲストハウス運営で実現したいことに優先順位をつけ、上位のことから順番に形にしていけば良いんだと思えるように。

金沢でのアパート暮らし時代から、自分で釣った(突いた)魚でホームパーティーを月2回開いていたボクのこだわりは、やはり「食材調達×大皿料理×ゲスト同士の交流」と再認識

 

机上でアレコレ考えすぎて分からなくなっていましたが、自分が最もやりたかったことを思い出すことができました。

 

「みなとやゲストハウス」から学んだこと②

学びその2。

オーナーさん、女将さん、ヘルパーさんがのんびり伸び伸びしていること。

 

のんびりした雰囲気を醸し出す。

これ、ゲストハウス運営においてめっちゃ大事だし、難しいことだと思うんです。

(写真:手の込んだ豪華な料理を優雅に振る舞うオーナーさん)

 

遡ること10年。

ボクがゲストハウスをやりたいと思うきっかけとなった宮古島旅にて。

人生初のゲストハウス旅で、ボクは2つのゲストハウスに出会いました。

 

2つとも素敵なゲストハウスだったのですが、片方はオーナーさんがいつも慌ただしく、もう片方はオーナーさんがのんびりな雰囲気。

慌ただしそうにしているオーナーさんの方は苛立っていることもしばしばで、ヘルパーさんは陰で不満をこぼしたりしている。

一方、のんびりした雰囲気のオーナーさんはと言うと、

電話口でも「はいはぃ〜、●●ですぅ〜」と語尾が毎回伸びる感じだし、ゲストハウスのリビングに居てもあぐらをかいてニコニコ。暇そうにすら見える。

 

慌ただしいオーナーさんと、のんびりしたオーナーさん。

どちらが好きになったかと言われれば、断然のんびりオーナーさん。

ただ、慌ただしいオーナーさんも決して人柄が悪いのではなく、少しでも上手に(スムーズに)ゲストハウスを回そうと思うがゆえに焦っているように見えたのでした。。

話を元に戻すと、みなとやゲストハウスは明らかにのんびりした雰囲気。

ボクが訪れた連休のタイミングでは、スタッフはオーナーさん、女将さんに加えヘルパーさんが4名。

チェックイン&アウト、清掃、洗濯、食事の配膳、片付けなどはヘルパーさんが手際良くこなし、オーナーさんはゲストハウス全体への目配せや得意の料理に注力、女将さんは海女漁とウニかき体験、(見えないところでたぶん)事務処理をされているように見えました。

ボクが特に感動したのは、ヘルパーさんのゲストへの接し方。

マニュアル感がないのに素晴らしく細かいところに気配りをされているんです。ゲスト一人一人にお酒を出すタイミングや、ウニかき体験で身を剥いたウニをいつ・どのように食べるかの相談、一人でいるゲストへの絶妙なタイミングの声かけなど。

まさに阿吽の呼吸。

のんびりしているのに、スタッフ一人一人が個性を活かし伸び伸びとゲストに接している。

 

みなとやゲストハウスの雰囲気はどうすれば作れるのか。

ヘルパーさんや常連ゲストに秘訣を聞くと、みな口を揃えて「オーナーと女将の人柄」と答えるんです。

 

これは真似しようと思っても真似できない(汗

自分の人間力を磨きつつ、地道に仲間をつくり、積み上げていくしかなさそうです。

 

 

(後編に続く)